今回は、油絵制作の最終段階。
「画面保護用のニスを塗ろう。」ということで、お届けいたします。
皆さんは、作品が完成したら、どうしていますか?
サインを入れて終わりですか?
油絵を長期保存するためには、画面保護用のニスを塗ることを、お勧めします。
長期保管による、油絵の具の劣化を防ぎます。
今回ご紹介するのは、クサカベから出ている、クリスタルバニス(下図)です。
合成樹脂を主成分とする、画面保護用のニスです。
「タブロー」と効果は同じですが、ニスに色はありません。
ニスがけは、油絵の具が十分に乾燥した後、晴れた日に行います。
一般的には、半年以上の乾燥が望まれます。
乾燥したニス層は、テレピンなどの、揮発性油で落とせます。
注意する点としては、引火性と毒性があります。
火気厳禁。火のそばでは使ってはいけません。
また、吸い込むと有害ですので、部屋の換気は気をつけましょう。
手につくと、粘着力が強いので、石けんでしっかりと手を洗いましょう。
ご参考、ニスの仲間に、パンドルという、描画用ワニス(下図)があります。
こちらは、画面の表面に艶(つや)を与えます。
画面を保護する効果はありません。
こちらも、引火性と有毒性があります。
乾燥が十分でない場合には、ラピッド、タブロー(下図)を使います。
こちらは、「クリスタルバニス」と同じ、画面保護用ですが、
若干、用途が異なります。
油絵の具は、一見乾燥しているように見えても、特に、厚塗りの場合は、内部が乾燥していない場合があります。
油絵の具は、絵の具の中の乾性油が、酸素と化学反応することで固まります。
これを酸化重合と言います。
前述の「クリスタルバニス」は、空気を完全にシャットアウトしますので、
内部に生乾きの油絵の具があれば、永遠に固まらないことになります。
一方、「ラピッドタブロー」は、空気を通すので、生乾きでも、その後の酸化重合が可能です。
スプレータイプ(下図)もあります。
スプレー式の場合は、むら無く塗ることが簡単です。
公募展や、コンテスト出品まで、乾燥させる時間が十分に無い場合、
急いでる場合は、こちらの「ラピッド、タブロー」を使います。
ご参考までに、動画のリンクを下に張っておきます。