1.オストワルト表色系(Ostwald color system)
ドイツのノーベル賞化学者オストワルトによって、考案された、表色系です。
絵の具の混色量で色を表示します、
色相は、ヘリングの反対色説の基本となる4色、
赤(Red)、緑(Sea Green)、黄(Yellow)、青(Ultramarine Blue)、
2対の反対色を円周上に直行するように配置し、その4色の間に、
橙(Orenge)、紫(Purple)、青緑(Turquoise)、黄緑(Leaf Green)の中間色を配置し、
8色相を基本とし、更に、それを3分割して、24色相にしています。
2.マンセル色相環(Munsell Color System)
アメリカの画家で美術評論家のマンセル氏が著書「A color Nation」で発表。
その後、アメリカ光学会が実験しすべての色の差が均等になる様に修正、
産業界、学術研究、色彩教育などで国際的に採用されています。
色の三属性(色相、明度、彩度)という理解しやすい属性で表現している点が特徴です。
色を系統的に整理し、三属性を尺度化して、数値や記号を用いることで、
正確に表示することを目的としています。(表色系)
基本色5色:赤(R)、黄(Y)、緑(G)、青(B)、紫(P)
中間色5色:オレンジ(YR)、黄緑((GY))、青緑(BG)、青紫(PB)、赤紫(RP)
(JIS規格では、上記有彩色に加えて、白、灰色、黒の無彩色が基本色名として規定されています。)
この10色相の間を更に等しく感じられる様に10分割し、100色相を表現することができます。
3.イッテンの色相環
ドイツのバウハウス教授、ヨハネスイッテンが、
「色彩調和論」「色彩の芸術」の中で提唱。
3原色(赤・青・黄)から作られた12色で構成されています。
1次色:赤、青、黄
2次色:緑(青+黄)、橙(赤+黄)、紫(赤+青)
3次色:黄橙、赤橙、赤紫、青紫、青緑、黄緑
色相環内の対角にある色(補色の関係)が混ざると、
無彩色のグレーになるように配置されています。
4.PCCS色相環
色彩調和を目的に日本色彩研究所が開発・発表しました。
彩度と明度を複合した、トーンの概念が存在し、実用的な配色業務に適しています。
色彩検定で使用されています。
以下の24色で構成されています。
1:紫味の赤、2:赤、3:黄味の赤、4:赤みの橙、5:橙、6:黄味の橙、
7:赤身の黄、8:黄、9:緑味の黄、10:黄緑、11:黄緑、12:黄味の緑、
13:青みの緑、14:青緑、15:青緑、16:緑味の青、17:青、18:青、
19:紫味の青、20:青紫、21:青みの紫、22:紫、23:赤味の紫、24:赤紫
5.NCS(Natural color system)の色相環
へリングの反対色説に基づく6つの主要色である、赤・青・緑・黄・白・黒から作られ、
白・黒を除いた、4色とその間を10段で表示した40色で構成。
スウェーデン工業規格SISで使用され、ヨーロッパを中心に普及しています。
後述のマンセル表色系や、PCCSのような、明度や彩度の概念がなく、
代わりに、黒色度(Blackness)や純色度(chromaticness)で表現しています。
6.歴史(history)
7.画家の独り言(個人的見解)
画家の私としましては・・・。
2のマンセル表色系は、JIS規格なので、
工業製品である絵の具の色を表現するには、正しいということになりますが、
絵の具の混色には、1のオストワルトの表色系や、3のイッテンの色相環が、
混色系なので、分かりやすいかなと思います。
4のPCCSは、明度と彩度から整理されたトーンの概念が素晴らしく、参考にさせて頂いてますが、
個人的には、青と青紫が2つづつあるのが気になります。
(日本色彩研究所という割には・・・。)
5のNCSについては、黒色度や純色度は絵の具の混色にとって分かりやすく、良い点ですが、
黄色の反対色が青になっているので、間違っているのではないかと思います。
反対色であれば、混ぜるとグレーになるはずだからです。
実際には混ぜると緑になってしまいます。
総合的に考えて、画家の私にとっては、
3のヨハネス・イッテンの色相環が分かりやすいので、一推しです。
これに、4のPCCSのトーンの概念や、5のNCSの黒色度や純色度の概念を組み合わせて、
絵を描いています。
皆さんは、どうされてますか?
おしまい。