今年の太陽美術展に向けた、もう1つの制作記事を書いていきます。
まずは、いつもの様に16分割線を入れます。

次に構成を考えて、おつゆ描きします。
おつゆ描きとは、オイルですごく薄めた絵の具で描くという事です。

明るい所は、イエローオーカーで
暗い所は、ローアンバーで、大体の目印を入れます。
続いて、面積の大きい所から、大まかに色を塗っていきます。

紅葉が主役ですが、色はスカーレットレーキにしてみました。
その他の候補として、
カドミウムオレンジ(E)、カドミウムレッドライト(E)、
バーミリオンヒュー(B)、フレンチバーミリオン(G)、
ゼラニウムレーキ(B)、など有りますが、
最も安い、スカーレットレーキ(B)にしてみました。
中間色としてはアイボリーブラックとシルバーホワイトから作ったグレーを塗っておきます。
左の巨木が、ちょっと太すぎたので、周りを赤で塗って細くします。
下の線が消えるように、隠蔽力の強い、カドミウムレッドライト(E)を使ってみました。
ついでに鹿のシルエットを描いておきます。

何匹描くのか、どちら向きか、悩みましたが、中央付近に親子を描くことにしました。
奧にも描いた方が良いのか、うるさくなり過ぎないか、想像力を働かせます。
地面をどうするかですが、筆触分割に挑戦してみようかなと思いまして、
一色一色、乾いてから書いていきます。まずは、カドミウムイエロー(E)から。

そして、カドミウムレッド、パーマネントグリーン、ローアンバーを点描

紅葉を塗り進めつつ、鹿を描いていきます。
点描に失敗した感じがするので、一旦、ローシェンナで塗りつぶしてみました。
ローアンバーで木の根っこを描いたついでに、左下に点描を適当に施してみた。

新色を開発しました。
アルプスレッド+アイボリーブラック=半透明紫

これを、カドミウムレッドの上に塗っていきます。
彩度が高すぎるところの彩度を落とします。
日陰これを英語でSHADE(シェード)といいますが、その部分に塗っていきます。

こういう所です。↓

どんどん塗り進めていきます。

遠くから見ると、なんとなく、様になってきました。
近くで見るととても汚いです。




気に入っている部分もあります。↓

気に入っている部分は、グラデーションがなめらかで、雑に見えません。
全ての画面を近くから見ても、遠くから見ても綺麗にしていきます。
とても根気のいる作業です。
右上の黒ずみが汚く見えるので、カドミウムレッドライトで塗りつぶしつつ、
枝の流れも右に流れるように変更しました。

背景の山と、中央に緑味を加えてみました。

右の緑に、濃い緑を重ねてみました。
これは、ローシェンナにパーマネントグリーンを加えて、彩度を落としてます。
彩度の鮮やかな赤やオレンジとの対比を狙っています。

ここです。↓

そのまま。左の樹木の下に緑を足しつつ、左下の紅葉に影を付けます。
この影は、例のあの開発した絵具です。

ここです↓

上の方の紅葉にも影を追加してみました。分かります?

中央の緑も、目立ち過ぎなので、消してしまいました。

いろいろ手を加えた後、全体を見回すと、なんか山火事みたい(汗)。

↓ 黒と黄色がいけないのかも

という事で、一旦、木を黒ではなく、はグレーにしてみます。

やり直しつつ、右下の木のレイアウト、配色も変更します。





小鹿の顔が犬みたい(笑)

一旦消します。

描き直す。なんか違う(笑)

下あごを付けて、耳を伸ばして、OKとしました。

サインを入れて完成です。

完成!!

締め切りまで時間が無かったので、やめましたと言うのが正直な所。
時間が有れば、いつまでも、いつまでも、納得するまで修正します。
制作中のチェック用写真をつないで動画にしてみました。
おしまい。

“奈良公園(P40)Making” への2件のフィードバック
おおお~これもでけとるやん。 途中の犬の顔、おもろ。
広い公園やね。広々しとうのがいいね。
鹿の親子、ほのぼのする。
ザ、紅葉って感じでダイナミック
出来てますねぇ‼️
お疲れ様でした。
犬猿ではなく、犬鹿の子 アハハ
本当に広々した感じが良いですね‼️