デッサン

私は、普段はデッサンを省略する事が多いですが、、デッサンはとても重要だという事は分かっています。

デッサンの目的は、油絵具で着色する前に対象物の形を決める事に他なりません。

これを、怠ると、着色を始めてから、つじつまが合わない箇所に気づき、何度も書き直しをする羽目になる事があります。

どうせ、書き直すなら、高価な絵具で着色する前に、鉛筆や木炭で書き直した方が、安上がり。という訳です。

その他にも、対象物をより細かく観察するので、静物画や風景画を描く際の観察眼が鍛えられます。

人間の目は、錯覚しやすいので、デッサンする事で間違いに気づくことができます。

 

今回は、私の友人が、「お前、真面目にデッサンやれよ!」と仰るので、デッサンをしてみたいと思います。

 

まず初めに、キャンバスに中心線を描きます。

キャンバスの大きさにもよりますが、

P40号の場合、横幅が1mにもなるので、16分割の線を描きます。

 

その後、描き込んでいきます。

一発で決まる事は無いので、書いては消して、消しては描いてを繰り返します。

鉛筆は三菱Hi・uni 8Bを、消しゴムは練り消しを使っています。

HBとかHとか、使い分けている方も見えますが、私の場合は、8B鉛筆1本で頑張ります。

力を入れて、強く描いたら濃く、力を抜いたら薄くできるので、手間を省いてます。

 

 

間違いに気がついたら、どんなに上手く描けていても潔く消します。

 

そしてまた描き直します。電灯が1cmくらい左にずれてました。

 

正しいと思っていた線が間違っていると、基準がどんどん変わるので、

それに応じて、どんどん描き直しする事になります。

 

ランプの高さ基準で屋根を描いていたので、高さを修正すると、

屋根の高さも修正することに・・・。

 

また、今回はつじつまの合わない事例が出来てしまったので、ご紹介します。

橋の手すりにご注目下さい。

 

橋の手すりをたどっていくと、

 

あら、繋がらない!!・・・(汗)。

 

よく見ると、初めから繋がってない事を発見できます。

着色前に気がついて良かった!という事になります。

これがデッサンをする意義の一つです。

 

少しずつ消して描き直します。右が正しいので、右から左へ修正します。

隣を消して

 

描き直し。

 

ちょうど真ん中。右と左で、こんなにずれてました。

 

潔く消して。

 

また描き直す。

 

もう少しです。

無事に繋がりました。

 

こうなってしまったのは、

キャンバスの織り目が水平でなかったために、

鉛筆の筆致がどんどんそれていったことが原因です。

右斜め上に織り目が走っているので、ズレてしまう訳です。

 

描き直すことで、基準点がずれてしまったので、

そこを起点にどんどん修正が必要になりました。

↑ ポールの位置がずれるので修正しました。

 

狸の置物の位置もちょっと下かな。

 

柱の位置や看板の位置も修正していく。

 

屋根の角度など、気になるところをどんどん修正します。

 

橋の欄干の上の方に人物が座っているのですが、ズレていたので消します。

 

そして、また描き込みます。

 

完成間近の最終点検で、なんと橋の高さが、実物はもっと低い事に気づいてしまいました。

ガーン、大ショック!

 

潔きよく、消して、描き直しますが、少しずつ行います。

 

基準点が変わってしまったので、道路わきのポールの位置も直します。

 

橋の左端を修正完了です。

 

やっぱりズレてるよね~(悲)。

 

次のブロックを消す。

 

描き直します。

 

また、隣のブロックを消す。

 

また描き直します。

 

 

最後の部分を消して、

 

描き直します。

 

橋の修復が完了しました。やったー。

 

構図とか全体のバランスを見て

気になるところが無くなれば、デッサン終了となります。

デッサン完成形

 

位置づけとしては、「下絵の下描き」となります。

 

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